ムーミン谷博物館へいってきた

ムーミン谷博物館について

フィンランド第二の都市タンペレにある、ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンの作品を集めたミュージアムです。ムーミンの原画の他に、原作者たちが製作した5階建てのムーミンハウス等が展示されています。2016年10月末で現在のタンペレ市立美術館での展示は終了し、2017年5月に現代的な建物タンペレホールへ移転して、拡大オープンする予定です。 移転前のムーミン谷博物館へ行ってきましたので、タンペレへの行き方等お役に立ちそうな情報をお伝えいたします。フィンランドは治安が良いのでひとり旅でも安心ですが、移動にはわからないことが多いですものね。

ヘルシンキからタンペレまで

タンペレはヘルシンキの北東約150キロにある、フィンランド第二の都市です。フィンランドで2番目と言っても人口は約20万人なので、日本の鳥取市や松江市と同じくらいです。ヘルシンキからは特急で1時間半から2時間ほどで到着します。料金は条件によって前後しますが20ユーロほどです。

鉄道でタンペレへ行くには

  • ヘルシンキの中央駅から乗車です。平日の午前中は1時間に2本列車がありますが、週末は本数が減ってしまいますのでご注意を。また、切符の販売窓口ですが、土曜日は10時から、日曜日は12時からの営業です。

  • 自動販売機もあるのですが、使い方がわからず右往左往している人もいましたから、チケットは早めに用意しましょう(会員登録すればネット予約が可能で、スマホの画面がチケットになるみたいです)。駅の表示は、長距離列車(タンペレはこちら)と短距離列車(空港行き等)に分れていますよ。

  • 駅に日本のような改札はありませんから、チェックなしで中に入れます。売店で季節の果物を販売していますね。6月には、ブルーベリー、イチゴ、さくらんぼを販売していました。列車の中で食べるのもいいですね。

  • ホームの入口に、次の列車の行き先が掲示されているので確認しましょう。時計のデザインが北欧らしいですね。

  • 折り返しの列車が到着しました。オール2階建てのIC(インターシティー)で、日本ではもはや珍しい食堂車も連結されています。

  • 切符を購入するときに窓口で1階か2階を聞かれますが、景色を楽しむなら2階がおすすめです。道中車掌さんが検札に来ますので、切符を見せるとピッとバーコードを読み取ります。

時間に正確で、乗り心地も快適なので、フィンランドの鉄道の旅はいいですね。

タンペレ市内

地図で見ると、タンペレの中心部は南北の大きな湖に挟まれているのですが、駅前の様子では全くわかりません。メインストリートには百貨店のストックマンがありますが、ヘルシンキの店よりはずっとコンパクトで、タンペレが小さな街であることがわかります。

2016年までのムーミン谷博物館は駅の西側にありますが、2017年の移転後は駅の東側になりますのでご注意くださいね。タンペレの市内は静かで美しいですね。大きな川のように見えるのは南北の湖を結ぶ水路です。

ムーミン谷博物館へ

現在のムーミン谷博物館は、『あれ、迷子になっちゃったかな』と不安になった頃、駅から徒歩20分程でようやく到着します。赤いレンガ作りで小さいけれど重厚な建物。良く見ると横にムーミンの看板が出ているのでホッとしました。

さらに近づくと、『タンペレ ムーミン谷美術館』の落ち着いた色彩の看板がありまして、期待が一気に高まります。

ムーミン谷博物館の中へ

この建物は、あくまでもタンペレ市立美術館なので、ムーミン以外の企画展も開催されているし、ムーミンの展示(地下)は全体の半分以下と思われますが、それはたいした問題ではありません。ムーミン谷博物館だけの入場料は7ユーロで、入場券の代わりにシールが渡されます。

展示物のガイドとして、日本語のファイル(要返却)が貸出しされているのはありがたいですね。

博物館の中は撮影禁止で、画像は撮りませんでしたので、ムーミン公式サイトの画像をご参照ください。
http://moomin.co.jp/spot/moomin-spot こちらの画像は、展示品の目玉とも言うべき、ムーミン小説の名場面のジオラマと、トーベ・ヤンソン自らも製作に関わった5階建てのムーミンハウスです。熱心に作りこまれたムーミンハウスが博物館の主役であるのは疑いようもありませんが、個人的に感銘を受けたのは小説の挿絵の原画です。細い線(ペンとインクで描かれたのでしょう)で細かく書きこまれたムーミンの登場人物は、どれも内面の強さを秘めているようで、とても小さな絵に引き込まれました。ムーミンの小説を読んでおくと、この博物館がさらに楽しめるかもしれません。 ここはそれほど広いスペースではないので、展示物全体を1時間もあればひと通り見てまわることが出来ますが、ムーミンファンならばその作品から強いインパクトを受けることが出来るでしょう(きっと個人によって、心に残る作品は異なると思います)。
いろいろなカタログが並んでいるコーナーに、ムーミン谷博物館のカタログもあったので、大喜びで持ち帰ったら、『ドイツ語・スウェーデン語版』で少しがっかりしてしまいました。

移転リニューアルに期待しましょう

タンペレのムーミン谷博物館のサイトは、フィンランドのサイトなのに日本語でも見ることが出来ます。
http://muumilaakso.tampere.fi/ja/ 2017年5月9日に移転オープンし、展示スペースが拡大される一方で、閉鎖されていたミュージアムショップも再開するはずですから、ムーミンファンにとっては何とも楽しみです。
タンペレまではヘルシンキから日帰りの小旅行になりますが、スケジュールを調整してお出かけくださいね。