アカデミア書店

 

寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

フィンランドは、今日も氷点下のお天気。

私はお気に入りの本を片手に、暖かい暖炉のそばでゆったりと過ごしています。

 

今日はフィンランドの首都・ヘルシンキにある、「アカデミア書店(Academic Bookstore)を皆さんにご紹介したいと思います。

 

アカデミア書店は、映画『かもめ食堂』に登場しているということもあって、フィンランド旅行で人気のある場所の一つです。

 

入り口を抜けると、その2階建ての建築、広々とした吹き抜けの空間はまさに圧巻。天井から差し込む明るい光がとても印象的です。

天井の美しいデザイン

天井の美しいデザイン

入り口すぐの売り場

入り口すぐの売り場

ベストセラーからこだわりの専門書まで、様々な書籍がずらりと並んでいます。

 

海外の書店って、本のデザインを見て回るだけでも楽しめます。その街の雰囲気が、活字を通じて伝わってくるような気がするんです。

 

アカデミア書店はヘルシンキを代表する著名な書店。私のお気に入りは、ムーミン関連の書籍コーナー!色とりどりの表紙がとっても可愛らしいです。

 ムーミン書籍

書店にはカフェも併設されていますので、ぜひ立ち寄ってみて下さい。

また、書店はヘルシンキの中心部、エスプラナーディ公園のすぐそばにあります。もっと暖かくなると、購入したばかりの本を片手に、公園の芝生で寛ぐのもおすすめですよ。

 

Academic Bookstore

Pohjoisesplanadi 39, Helsinki 00100

 

お久しぶりです

皆さま、お久しぶりです。

前回の投稿からしばらく経ってしまいましたが、またお付き合いくださったら嬉しいです。

 

それでは、前回の続きから始めましょう。

世界遺産スオメンリンナ島へ向かうフェリーは、白を基調とした可愛らしい様子。

スオメンリンナ島へ向かう船

フェリーの入り口には「Suomenlinna Sveaborg」の文字。これは「スオメンリンナ スウェーデンの要塞」という意味です。

スオメンリンナはフィンランドがスウェーデン領だったころ築かれた要塞で、19世紀にはロシア軍の駐屯地となりました。ヨーロッパ・北欧の流行もまた、この島を通じてもたらされていたそうです。

狭いクスターンミエッカ海峡に近づくと、大きなクルーズ船とすれ違いました。クルーズ船のテラスに出てくつろぐ人たちと手を振り合って、これから向かうスオメンリンナ島の景色に思いを馳せます。

ムーミン

こんなところにもムーミン発見

テラス席はとてもいい眺めです。暖かな日差しが出てきて、気がつくと周りは皆サングラス姿に。

テラスからの眺め

心地よい海風を感じながら、広い空と海を眺めていたら、あっという間に時間が経っていました。フィンランドの世界遺産、スオメンリンナ島に到着です。

 

フィンランドの世界遺産へ

スオメリンナ
スオメリンナ
「スオメンリンナ島」をご存知ですか?
この島はかつて要塞として使われていて、現在は世界遺産に登録されています。
6つの小さな島から成るスオメンリンナ島へのアクセスはフェリーのみ。15分ほどの船旅です。
そう、ヘルシンキの中央マーケット広場には、この島へ向かうフェリーの発着所があるんです。
にぎやかなマーケットを歩いていたら、きっと何度も白い船が行き来するのを見かけますよ。
フェリーのチケットは12時間有効。その間は何度でも乗船できるそうで、暖かい夏には、夜遅くまでフェリーが出ています。
マーケットを訪れた観光客はもちろん、休日にはヘルシンキの家族連れが乗船の列をつくります。
発着所では、小さな女の子がお父さんに手を引かれてフェリーの到着を待っています。
フェリーは自由席ですが、海と街が一望できるテラス席はやはり人気のため、早めに並んでおかないと座れないこともあるとか。
わたしも世界遺産に行ってみたいな、と自動券売機でチケットを買って、出発時間までマーケットのカフェでひと休み。もっと暖かくなれば、出発までにマーケットでランチを用意してピクニックに出かけるのも楽しそう。
フィンランドの長い歴史を感じさせる場所に、こうして気軽に足を運べるというのはとても素敵なことですね。

マーケット広場

マーケット広場のお母さん

だんだんと日中の気温が高くなり、本格的な夏が近づいてきましたね。

こんな猛暑日には思い切って、冬のマーケット広場の思い出を少し綴ってみようと思います。

 マーケット広場に足を踏み入れると、そこは冬にぴったりの暖かな色が溢れる世界。赤いベリーのジャムが並ぶ出店、橙色のテーブルクロスが可愛らしいオープンカフェでコーヒーを味わう人々…冷たい空気を感じさせない、幸せな時間が流れています。

 あれこれ目移りしながら進んでいくと、編み物をしながら店先に立つ可愛いおばあさんと出会いました。手作りのニット帽や靴下を売っているのだそうです。

 きっとこれが似合うわよ、と薦めてくれたのは真っ赤なニット帽。きちんと鏡も置いてあるので、試着もできます。試しに被ってみると、予想以上に暖かく、被り心地が良いものですから、購入することにしました。今でも大切にとってあるのですが、この帽子を見るたびにおばあさんの可愛らしい笑顔が瞼に浮かびます。

 冬のヘルシンキは、人々のあたたかい暮らしが肌で感じられるようでとても好きです。身を切るような冷たい風も、真っ白な雪も、それを受け入れて楽しんでいる光景があります。

 フィンランドで暮らす人々は、ゆっくりと、静かに冬を過ごします。だからこそ、短い夏を思いっきり満喫するのでしょう。

 私もクーラーの効いた部屋にこもっていないで、夏の暑い日差しを楽しまなければ、と思う日々です。

トーベ・ヤンソン

ムーミンハウス

お久しぶりです。また北欧のあれこれを綴っていきます。どうぞお付き合いください。

今日6月27日は、ムーミンの生みの親であるトーベ・ヤンソンの命日です。

今もなお 世界中で愛されるムーミン。

原作の絵と、アニメなどでよく見かけるムーミンの姿はかなり異なりますが、ハッとさせられるような言葉や、登場人物たちの個性的な姿は人々を惹き付けてやみません。

そして私もまた、彼女が描き出すムーミンの世界に魅了されたひとりです。

フィンランドの街をひとたび歩けば、商品のパッケージ、本、人々の持ち物・・・何度もムーミンに出会うことができます。フィンランドに暮らす人々にとって、ムーミンは暮らしの中に自然と馴染む存在のようです。

初めてフィンランドへ行った日、私はフィンエアーの飛行機に乗ったのですが、おやつとして配られたチョコレートのパッケージがムーミンで、とても嬉しかったことを思い出します。小さな頃はムーミンのアニメを観て自由奔放なスナフキンに憧れ、川縁に座ってみたり、彼の独特な言い回しの真似をしたりしたものです。

私にとってムーミンは、今も昔も、こんな風に小さくともあたたかく、またほっとするような幸せをくれる存在です。

皆さんも今日は、トーベ・ヤンソンを想いながら、彼女が遺したムーミンの世界に触れてみませんか。

アラビア工場閉鎖は残念

ヘルシンキARABIA工場

ヘルシンキARABIA工場

9月に発表されたアラビア工場閉鎖のお知らせはとても残念です。生産は海外へ移し、工場で働く人々は解雇されるとのこと。

ヘルシンキ中央駅からトラム6番でアラビアは終点。朝と夕には、このトラムで通勤される方も多く見かけました。ファクトリーショップはそのまま営業、デザインも国内で行われるそうですが、海外でアラビア食器が作られるというのは、ちょっと複雑な気持ちがします。この工場はヘルシンキの象徴のような建物で、すじ雲にそびえる煙突が大好きでした。不思議とここにやってくる日はお天気が良く、

「ようこそ、いらっしゃい!」と、

笑顔で出迎えてくれているような気がしたものです。

我が家ではアラビア食器が日常的に使われていますが、自分の生まれた年に生産された食器もたくさんあります(50年前)

小さな欠けやカトラリー跡があったりもしますが、割れないように大切に取り扱いますので、まるで年齢を重ねてあちこち痛い自分をメンテナンスしながら労わっているようです。

アラビアの食器は日本の食卓によく馴染みますので、どんな食材にもよく合い、不思議な存在感があります。

これからも大切に使っていくつもりです。

ベルサ

ベルサ

 

 

 

 

岩盤で日光浴

岩盤の公園

 

北欧の青空

 

公衆サウナ近くのカッリオは、ヘルシンキで変化している地区。

岩を意味するカッリオにはあちこちに岩盤が多く、アパート横の公園は、特にサウナのあとのクールダウンにはちょうど良いのです。岩盤の上で水着になって寝ころぶのがフィンランドスタイル。夏の太陽は夜になってもなかなか沈まず、新緑とともにキラキラと街が輝いて見えます。陽の光は北欧の人たちにとっては貴重なので、日焼けなど気にせず、思いきり外で楽しみます。

筋雲のかかった高い青空の下、地元の人々の休日スタイルを真似てみたいな。

 

 

 

ヘルシンキ公衆サウナ

ヘルシンキ郊外に公衆サウナがあるんです。

ちょっとレトロなネオンサインにちょっとドキドキします。

公衆サウナ

公衆サウナ

夏至を前にした今の時期はサウナで汗を流して、外で涼むのがいいんですよね。

以前は100件ちかくあった公衆サウナですが、今では湖畔の別荘や自宅にサウナがあることが多くなり、このような公衆のものは少なくなりました。唯一残る薪サウナです。入り口には日本の銭湯のような番台に似たスペースがあり、そこでサウナ代や必要ならばバスタオル代を支払います。みんなで薪にジュウジュウ水をかけて湯気をだすので、中はもうすごい熱気です。

そしてじゅうぶん温まったあとは、こうやって外でクールダウン。ちょっとした社交場ですね。この風景、とてもいいです。

この日は休日でしたので、近くの公園ではゲームをする大人たちや、ひなたぼっこをする若い女性、子どもがスケートボードをしたりしていました。それにしても、なんとものんびりしていますね。

 

 

 

芍薬やバラの花が店先に

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北欧の冬は厳しいですが、いよいよ1年の中でも一番良い季節を迎えます。みんなが待ち望んでいる夏の到来です。店先には芍薬やバラの花を買い求める方でいっぱいです。蕾の芍薬も自宅に飾られる頃にはきっと大きな花びらが広がり、大輪になるのでしょう。色とりどりの花や緑を見ると、たくさん写真を撮ってしまいます。

フィンランド語で花はkukkaと言います。

何て綺麗な花でしょう!は Miten kauniita kukkia! と言います。

花は他のオランダやなどのヨーロッパから輸入してくるのかもしれません。フィンランドの主な農畜産物は、小麦、大麦、オート麦、てんさい、じゃがいもですから、花が育つ環境ではないように思います。

数年前、わたしの友人がちょうど今の季節に結婚式を挙げたことがあります。友人は花の仕事をしており、自身で挙式の花のコーディネートをしました。6月のジュンブライドに選んだ花はこの芍薬でした。高砂席も各テーブルも満開の芍薬で飾られ、その艶やかさはそれはそれは素晴らしいものでした。それ以来、私はこの花が大好きになりました。

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」という諺がありますね。芍薬も牡丹も共に美しい花で、百合は清楚な花であることから、美人の姿や振る舞いを花に見立てて形容することばですね。

これからの季節、日本でも多くみられます。見目麗しい花をぜひ見つけてください。

 

 

森の中に並んだポスト

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ヘルシンキの森の中にかわいらしいポストを見つけました。

無造作に並んでいるのがいいですね。このあたりは湖が近いので、サウナのある小屋などがたくさんあります。自転車で出かけてくるのでしょうか。石段としっかりとした木造です、自分たちで作ったのかのしれません。手入れをしていない白樺と野草があり、絵本の中に出てくるような場所がたくさんあります。短い夏が過ぎ、紅葉が終わり、きびしい冬の訪れに少しばかりさびしさが混じります。