9月に発表されたアラビア工場閉鎖のお知らせはとても残念です。生産は海外へ移し、工場で働く人々は解雇されるとのこと。
ヘルシンキ中央駅からトラム6番でアラビアは終点。朝と夕には、このトラムで通勤される方も多く見かけました。ファクトリーショップはそのまま営業、デザインも国内で行われるそうですが、海外でアラビア食器が作られるというのは、ちょっと複雑な気持ちがします。この工場はヘルシンキの象徴のような建物で、すじ雲にそびえる煙突が大好きでした。不思議とここにやってくる日はお天気が良く、
「ようこそ、いらっしゃい!」と、
笑顔で出迎えてくれているような気がしたものです。
我が家ではアラビア食器が日常的に使われていますが、自分の生まれた年に生産された食器もたくさんあります(50年前)
小さな欠けやカトラリー跡があったりもしますが、割れないように大切に取り扱いますので、まるで年齢を重ねてあちこち痛い自分をメンテナンスしながら労わっているようです。
アラビアの食器は日本の食卓によく馴染みますので、どんな食材にもよく合い、不思議な存在感があります。
これからも大切に使っていくつもりです。